この条例は、多くの市民、障害のある人、事業者、団体、県議会、県行政等、多くの人の努力でつくられました。それはなぜでしょう・・・。そこには私たちの暮らす沖縄県を「差別や虐待がない社会にしなければ」という共通の思いがあったからです。障害
のある人もない人もぜひこの条例のことを知ってください、伝えてください。
そして共生社会【インクルーシブ社会】の実現へ向けて活かしてください。
あなたの一つの行動が社会をよりよくし、私たちの未来、そして次世代の未来につながっていくのですから。
沖縄県では、県民の心に根ざした人と人とのつながりを大切にする相互扶助の精神に基づき、共に助け合う地域社会が築かれてきた。
しかしながら、障害のある人については、障害を理由とする差別を受けたり、良好な居住環境、自由な移動、情報の利用等が十分に確保又は配慮されていないこと等の様々な要因により、自己の望む生活を十分に実現できているとは言えない。
また、障害のない人にとって問題にならないことが障害があることにより社会的障壁となったり、障害のある人に対する理解の不足、誤解、偏見等により、今なお日常生活及び社会生活の中で、困難を余儀なくされている人も少なくない実態がある。
さらに、本県においては、離島及びへき地における厳しい生活条件が、障害のある人にとって不利なものになっている。
このような状況において、私たちに今こそ求められているのは、障害のある人に対する福祉、医療、雇用、教育等の充実とともに、障害のある人に対する障害を理由とする差別等をなくしていく取組である。
ここに私たちは、国際社会や国内の動向を踏まえ、障害のある人もない人も全ての県民が等しく地域社会の一員としてあらゆる分野に参加できる共生社会【インクルーシブ社会】の実現を目指して、この条例を制定する。